魏儼が魏家を離れて辺州へ向かいました。蘇娥皇は今までの企みを暴かれて追放。ところが劉琰と手を組んでしまいます。
ようやく騒ぎが収まったかと思ったら、は劉琰の大軍が焉州へ侵攻。魏劭は14年前に父と兄を失う原因となった喬家を助ける決断をするのでした。
28~30話の内容
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第28話を見る
魏儼が魏家を離れ、悪事を暴かれた蘇娥皇は劓刑を受けたあと劉琰と手を組みます。
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魏劭は喬圭の霊位を用意し、劉琰軍に攻められた焉州を過去の恨みに関係なく救うと決めます。
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大喬から援軍を得られなかった小喬が治水の知識で良崖の援軍を阻み、魏劭軍の勝利を助けます。
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この記事にはネタバレがあります。
折腰 28話 果てしない欲望
28話のストーリー
魏家を出て辺州に向かう魏儼
魏儼は、自分が辺州の陳滂の息子だと明かし、魏家を離れる決意を伝えます。魏劭は城門の外まで追い、「誰の子であっても、お前は家族だ」と引き留めました。それでも魏儼の決意は変わりません。これからは自分で選んだ人生を生きたいと魏劭に頼み、小指を切って、徐夫人が存命の間は巍国を攻めないと誓いました。
魏儼は魏劭に「望郷」の酒壺を残し、長く暮らした魏家をあとにして辺州へ向かいます。
一連の事件を仕組んでいた蘇娥皇
魏儼を引き留められなかった魏劭に小喬は最近起きた事件を改めて調べるよう勧めます。冬麦の種がすり替えられた件や喬慈への工作、さらに魏儼と小喬の関係を疑わせる噂まで、偶然が続いたとは考えにくかったからです。
蘭雲と蘇子信を取り調べた結果、これらの事件に蘇娥皇が関わっていたことが判明します。魏家と喬家の間に疑いを生じさせ、魏劭の周囲を乱していた人物が、ようやく明らかになりました。
魏劭が蘇娥皇に鼻を削ぐ刑を命じる
追及された蘇娥皇は額に現れた牡丹を吉兆だと言い張り、それを理由に命を助けるよう求めます。ところが魏劭が額を拭うと牡丹は消えてしまいました。牡丹は天意の証などではなく、蘇娥皇が自分で作った花鈿だったのです。
魏劭は亡き兄・魏保との縁を考えて蘇娥皇の命までは奪いませんでした。その代わりに鼻を削ぐ刑を命じて魏家から追放します。一方、蘭雲と蘇子信には死罪が言い渡されました。
蘇娥皇が劉琰と手を組む
追放された蘇娥皇は傷を負った顔に黄金の蝶をつけ、薛泰とともに良崖へ向かいます。そこで劉琰と会って巍国を攻めるよう持ちかけます。
ちょうどその頃、蘇娥皇には武山国から桃州牧の妾になる話が届いていました。しかし劉琰はそれを上回る条件を出してきました。妾ではなく正妻として迎えるというのです。魏劭への恨みを抱く蘇娥皇と巍国を敵視する劉琰の利害が一致して二人は手を組むことになったのでした。
鼻を切る「劓刑」は中国に実在した
蘇娥皇は鼻を削ぐ刑を命じられました。中国王朝では罪人の鼻を切る「劓刑(ぎけい)」という刑罰が実際にありました。
古代の中国王朝では墨、劓、刖、宮、大辟という五刑がありました。このうち劓が鼻を切る刑です。こうした身体の一部を傷つける刑は苦痛を与える以外にも、見せしめとして刑を受けた事を外見に残す意味もありました。
前漢の文帝の時代になると肉刑の廃止が進められ、劓刑などは以前ほど使われなくなっていきます。
『折腰』は実在した王朝をそのまま再現した世界ではありませんが。わりと三国志の世界に近い雰囲気があります。鼻を切って罪人の顔に刑罰の跡を残すという発想そのものは、中国王朝には実際にあったのです。
折腰 29話 徳で報いる
魏劭が喬圭の霊位を用意
小喬は祖父・喬圭の喪を終えることになりました。喬圭は14年前に魏家が父や兄を失うきっかけを作った人物です。そのため小喬は魏家に嫁いでからも魏劭の前で祖父のことを口にできずにいました。
ところが魏劭は喬圭の霊位を用意します。小喬は魏家で祖父を弔えるとは思っていなかったので、魏劭の気遣いに涙を流しました。
床入り直前に焉州から軍報
喪が明けて魏劭と小喬はようやく夫婦として床入りの日を迎えます。二人が杯を交わし、ようやく二人きりになろうとしたところへ魏梁がやって来ました。
知らせは焉州への攻撃です。劉琰の軍がすでに焉州へ迫っており、魏劭はすぐに床入りを切り上げて軍議を開きました。
小喬が隠していた廉崗山の抜け道
劉琰軍が予想以上の速さで進軍できたのは廉崗山の抜け道を利用したためでした。
しかも、この道を作らせたのは小喬です。一年前に小喬は魏劭が博崖へ攻めてきた場合に備えて比彘に命じて道を作らせていました。当時は魏劭を警戒していたため、防衛策として用意したものでした。
でも魏劭が怒ったのは道を作ったことだけではなく、二人の関係が変わって夫婦として信頼するようになってからも、小喬がこの道について話していなかったことでした。
魏劭が焉州救援へ出兵
14年前に魏家が窮地に陥ったとき、喬家は援軍を送りませんでした。今度は逆に喬家の焉州が助けを必要とすることになりました。
魏劭は徐夫人に意見を求めたうえで過去の恨みとは切り離して焉州を救うことにします。小喬も博崖へ向かって援軍を集めることにします。さらに喬慈にも連絡して魏劭を助けるよう伝えたのでした。
魏劭が喬圭の霊位を用意して小喬が涙したのはなぜ?
小喬にとって喬圭は大切な祖父ですが、魏劭にとっては父や兄を失う原因を作った人物です。そのため小喬は魏家に嫁いでから魏劭の前で祖父の話をすることさえ控えていました。
古代中国では女性は結婚すると夫の家に入りますが、実家との血縁までなくなるわけではありません。『旧唐書』にも嫁いだ女性が実家の親族のために喪に服する規定があります。
それでも小喬の場合は事情が特別です。魏劭は自分にとって仇に近い喬圭の霊位を魏家の邸内に用意して小喬が祖父を弔える場所を作りました。喬圭を許したというより「自分が恨む相手でも、小喬にとっては大切な家族だ」と認めたのでしょう。
小喬が涙を流したのは、祖父を弔えたことだけでなく、魏劭が自分の家族への思いまで受け入れてくれたことが嬉しかったからだと思います。
折腰 30話 劣勢からの逆転
大喬が小喬の頼みを断る
魏劭は軍を率いて磐邑に向かいました。ところが劉琰の軍は10万なのに対して、魏劭たちは3万しかいません。
小喬は500人の護衛を連れて博崖へ向かい妊娠中の大喬と再会します。劉琰の大軍と戦う魏劭を助けるため、比彘の兵を出してほしいと頼みました。
しかし大喬は首を縦に振りません。小喬を助けるためなら自分の命は懸けられても、夫の比彘を危険な戦場へ送り出すことはできないと言うのです。小喬も姉の気持ちを聞くと、それ以上は求めず博崖をあとにしました。
小喬が烏沢の水位を変える策を考える
援軍を得られなかった小喬は子供たちが土で堤を作って遊んでいるのを見て祖父・喬圭から教わった治水を思い出します。
良崖から来る援軍が烏沢を渡ると読んだ小喬は下流の貯水池へ水を移して一時的に水位を下げる策を考えました。手元にいる500人の兵を使って土石や鳥まで利用して敵に狙いを悟られないよう準備を進めます。
劉琰が撤退し魏劭が勝利
磐邑では魏劭が少ない兵力で劉琰軍を迎え撃っていました。一方、小喬の策によって良崖からの援軍は烏沢を越えられなくなり、劉琰は増援を受けられません。軍の損害も増えて劉琰はついに撤退を決めました。
戦いのあと、魏劭は川を下ってきた花灯を見て小喬が自分を助けるために行動していたことを知りました。さらに廉城と嘯岡も守られたとの報告を受けて魏劭は小喬を迎えに行くのでした。
感想
大喬が援軍を断ったのは仕方ないですね。比彘は何度も戦に出て、そのたびに命を失いかけてきました。しかも大喬は子供を身ごもっています。小喬を助けたい気持ちはあっても「また夫を戦場へ送り出すのか」と考えれば断りたくなるのも分かります。
でも小喬も自分たちの都合だけで兵を貸してほしいと言っているわけでもありません。劉琰軍に磐邑を奪われれば、その先には巍国があります。ここで食い止めなければ大喬たちにも関係してきます。
それでも小喬は姉に無理を言わず500人で戦う方法を考え、地形と水を利用しました。祖父から教わった治水の知識がこんなところで役に立ったのですね。
主な登場人物と結果
- 魏劭:魏家の主
蘇娥皇の悪事を明らかにして魏家から追放。喬圭への恨みを抱えつつ小喬のために霊位を用意、劉琰に攻められた焉州を救う道を選びます。 - 小喬:喬圭の孫娘・魏劭の妻
魏劭に一連の事件の再調査を勧め、蘇娥皇の企みが明らかになるきっかけを作ります。焉州で戦が始まると博崖へ向かい500人の兵と治水の知識を使って良崖からの援軍を阻みます。 - 魏儼:魏劭の表兄・陳滂と青雲の子
自分の出生を知った末に魏家を離れ、自分で選んだ人生を歩むため辺州へ向かいます。徐夫人が存命の間は巍国を攻めないと魏劭に誓います。 - 蘇娥皇:蘇家出身・辺州の玉楼夫人
冬麦や喬慈をめぐるみがばれて魏劭から劓刑を命じられて魏家を追放されます。その後は良崖へ向かい、巍国への復讐を望んで劉琰と結びます。 - 劉琰:良崖王
蘇娥皇と手を組み、焉州へ大軍を進めます。良崖からの援軍を小喬に阻まれ、磐邑で損害を重ねた末に撤退します。 - 大喬:小喬の従姉・比彘の妻
妊娠中に小喬から援軍を頼まれますが、夫を再び危険な戦場へ送り出すことはできないとして断ります。
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