溥儀の料理番 10話・11話・12話では、容児が食欲を失った栄恵太妃のために料理を工夫して、その腕を認められて掌勺へ昇格します。ところが、宮中の盗難を疑われた孫義仁が寿喜を罠にはめ、盗まれた西洋時計と『玉食精詮』が寿喜の部屋から見つかってしまいます。寿喜は盗人として慎刑司へ送られることになるのでした。
10~12話の内容
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容児は栄恵太妃の食欲を取り戻す料理を作って認められ、掌勺への昇格候補になります。
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容児は彩碧との点心勝負に勝って掌勺になりますが、『玉食精詮』が宮中から盗まれた本だと判明します。
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孫義仁の罠によって西洋時計と『玉食精詮』が寿喜の部屋から見つかり、寿喜は慎刑司へ送られます。
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溥儀の料理番 10話 太妃のために料理を作る
あらすじ
大怪我をした容児が目覚める
馬から溥儀を救って意識を失った容児には、頭に血の塊ができていました。周太医から巻柏が必要だと聞いた李琪は山へ向かい、大ケガをしながら薬草を持ち帰ります。治療後も眠る容児に李琪が語りかけ続けると、ようやく意識を取り戻しました。
多禄図を囮に盗品商を追う
陸秋桐は宮中の宝物を買う黒幕を捜すため貴重な品を囮にする作戦を計画。溥儀は宮中の「多禄図」を貸し出します。陸秋桐は古物商に変装して琉璃廠へ持ち込み、買い手を探った結果、西洋人のヘンリー王が浮上しました。
栄恵太妃の食欲を取り戻す
栄恵太妃の禅修に同行した容児は太妃が精進料理をほとんど食べないことに気づきます。残された料理を自分で食べて原因を探り、工夫した一品を用意。栄恵太妃は気に入って食事を取れるようになりました。
容児に掌勺への昇格話
宮中へ戻った栄恵太妃は容児を実際に料理を担当する「掌勺」に昇格させたいと寿喜姑姑に提案します。しかし寿喜姑姑は、入ったばかりの容児を飛び級させれば周囲が納得しないと反対。すると栄恵太妃は、若い頃の寿喜も同じだったと話すのでした。
注目:多禄図は実在した絵画
ドラマの中で溥儀がおとり捜査に使った多禄図は実在する絵画です。
乾隆帝が避暑山荘で2頭の雌鹿が立って戯れている姿を目にし、それをもとに自ら『多禄図』を描いて母・崇慶皇太后の長寿を祝ったとされています。つまり母親への誕生日祝いのような意味を持つ絵なんです。
乾隆帝の絵画ですから溥儀にとってもご先祖様が作った大切な品ということになりますし、宮中の宝物を狙う者にとっても相当なお宝です。それを持ち出しての捜査ですから溥儀としても相当な力の入れようだと若rマス。
ドラマに登場する名画もこれをもとネタにした設定と考えてよいでしょう。ただし溥儀が実際に宮中の名画を持ち出して盗品捜査の囮として使ったという史実はありません。ここはドラマの創作です。
溥儀の料理番 11話 容児が掌勺になる
あらすじ 11話
容児が太妃の食欲不振を解決
栄恵太妃が寺で食事を取れなかった原因は、雨で湿った米びつの臭いでした。容児は酢では胃への刺激が強いと考え、茶を使った粥を作ります。寿喜姑姑は、料理だけでなく太妃の体調まで考えた点を評価しました。
彩碧との点心勝負
寿喜姑姑は掌勺を一人選ぶため、容児と彩碧に「饽饽」を作らせます。咳をする寿喜姑姑を見ていた容児は、エンドウ豆を使った糕を用意。わずかな差で彩碧を上回り、容児が掌勺へ昇格しました。
掌勺になっても修行は続く
さっそく料理を任された容児ですが、栄恵太妃が思わず吐き出すほどの失敗をします。寿喜姑姑は、火加減や調味料を入れる順番がまだ身についていないと指摘。容児は改めて鍋を扱う基本を学び始めました。
『玉食精詮』の正体が判明
青児のために翻毛月餅を作ろうとしていた容児は『玉食精詮』を開いて研究します。それを見た寿喜は、文淵閣にあった宮中の蔵書だと気づきました。盗難事件が続く中で持っていれば疑われるため返却を試みますが、文淵閣には入れず寿喜が本を預かります。
注目点:『玉食精詮』は実在した清朝皇室の料理書なの?
容児が使っていた『玉食精詮』を見た寿喜は文淵閣から持ち出された皇室の料理書だと気づきました。
文淵閣は実在する施設です。乾隆帝が紫禁城内に建てさせた書物の保管庫です。
『玉食精詮』が実在したとは確認できません。
ところが『玉食精詮』という書物は別の料理を題材にした中国の演劇作品『天下第一楼』に登場します。清朝に秘伝の料理書があったんじゃないかという都市伝説は昔からありましたが、演劇作品で設定が作られると、なんだか真実味をおびた話になり、後世の創作作品でも繰り返し使われたといえるかもしれません。
溥儀の料理番 12話 寿喜が盗人にされる
あらすじ 12話
李琪が昔の恩人だった
溥儀は容児の荷包から玉佩を見つけてそれが李琪の物だと気づきます。容児はここで初めて昔自分を助けた人が李琪だったと知りました。李琪は以前から気づいていたと明かしますが、玉佩は返してもらわず容児に持たせます。
溥儀の実母の悲しい話
寿喜姑姑は容児に「鶏蓉鑲銀芽」という料理の由来を教えていました。そのなかで溥儀の実母が阿片を煽って命を絶った悲しい過去にも触れます。寿喜は命を絶つにも相当の覚悟がいるのかもしれないけれど、どんなに辛いことがあっても絶対に同じ道を選んではいけないと強く言い聞かせるのでした。
孫義仁が寿喜を罠にはめる
孫義仁が夜中に生ごみ桶を探っていたことを、容児と寿喜は不審に思います。疑われたと察した孫義仁は先手を打ち、西洋時計を桶へ隠して寿喜を泥棒に仕立てました。
『玉食精詮』まで発見
寿喜の部屋を調べると文淵閣からなくなった『玉食精詮』が見つかります。本は容児を守るため寿喜が預かっていたものでしたが、盗難の証拠と判断されて寿喜は慎刑司へ送られます。
容児を守る寿喜
寿喜は厳しい取り調べを受けても罪を認めません。容児は本を拾ったのは自分だと名乗り出ようとしますが、寿喜は止めました。自分を救えないばかりか容児まで罪に問われると考え、もし戻れなければ栄恵太妃を支えてほしいと託します。
注目:溥儀の実母は阿片を飲んで亡くなったの?
寿喜は「鶏蓉鑲銀芽」の話から溥儀の実母が阿片を飲んで命を絶ったという過去を話しました。
溥儀の生母は醇親王載灃の嫡福晋だった瓜爾佳氏です。
溥儀自身も『我的前半生』で母が端康太妃から叱責を受けた後、帰宅して阿片を飲んで亡くなったと聞かされたと書いています。
ですから溥儀の実母が阿片を飲んで自死したというのは史実といえます。
鶏蓉鑲銀芽とは?
鶏蓉鑲銀芽は実在する料理で、「銀芽」は頭と根を取ったもやしのこと。「鶏蓉」は細かくすりつぶした鶏肉です。つまり料理名をそのまま読むともやしの中に鶏肉のすり身を詰めた料理です。
食材は安いですが、非常に手間のかかる宮廷料理です。
この鶏蓉鑲銀芽は「慈禧太后のために御膳房が作った」とか「歯の悪い慈禧太后が肉を食べられるよう考案した」という由来が語られることが多いですが、史実としては確認できません。後世の伝説と思ったほうがいいでしょう。
とはいえ、安い食材に途方もない手間をかけるところが宮廷料理らしいですね。
主な登場人物
- 容児:宮中の料理人
栄恵太妃の食欲不振の原因を見抜き、体調を考えた料理を作って評価されます。彩碧との点心勝負にも勝ち、掌勺へ昇格します。 - 寿喜:御膳房で容児を教える女官
容児の料理人としての力を認め始めますが、『玉食精詮』を預かったことで孫義仁の罠に利用されます。盗人の疑いをかけられても容児を守り、慎刑司へ送られます。 - 栄恵太妃:同治帝の妃
寺で食欲を失っていましたが、容児の料理なら食べられるようになります。容児の腕を認め、掌勺へ上げるよう寿喜に勧めます。 - 李琪:宮中に仕える侍衛
大怪我をした容児を救うため、危険を冒して薬草の巻柏を採りに行きます。さらに、容児が昔助けてもらった恩人が李琪だったことも明らかになります。 - 孫義仁:宮中の盗難に関わる人物
自分が疑われていると気づき、西洋時計を利用して寿喜を泥棒に仕立てます。その結果、寿喜は盗難の容疑で捕らえられます。 - 陸秋桐:宮中の盗難事件を追う人物
溥儀から借りた「多禄図」を囮にして盗品の買い手を探し、西洋人のヘンリー王へたどり着きます。 - 溥儀:皇帝
盗品を買う黒幕を探すため「多禄図」の使用を認めます。また、容児の荷包にあった玉佩から、彼女を昔助けた人物が李琪だったと気づきます。 - 彩碧:御膳房の料理人
掌勺の座をかけて容児と饽饽作りで競いますが、わずかな差で敗れます。
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