大奉打更人 最終回(第40話)では楚州事件を追ってきた許七安がついに曹国公と闕永修を公の場へ引きずり出します。鄭興懐の汚名を晴らした許七安は打更人を辞めますが、その直後に元景帝と対峙したかと思うと消えてしまいます。最終回なのに新たな謎が生まれました。
この記事では、許七安の消滅から半年後に起きた記憶の異変、黒衣の男の正体、本編後に描かれる現代の場面まで第40話の結末をネタバレありで紹介します。
最終回直前までの出来事
許七安が最後まで追っていたのは、楚州で起きた虐殺と、その責任を鄭興懐へ押し付けようとした一連の事件です。鄭興懐はすでに殺されており、死後には楚州虐殺の責任まで負わされていました。
許七安はこのまま事件が処理されれば、真相だけでなく鄭興懐の名誉まで失われると考え、曹国公と闕永修を確保します。二人を朝廷の内部だけで裁くのではなく、民衆の前へ連れ出して真実を明らかにしようとしました。
当然ながら元景帝側も許七安の行動を止めようとします。しかし楊硯や李玉春ら打更人に加え、褚采薇や宋卿ら司天監の仲間まで許七安を守る側に立ちました。
最終回は、楚州事件そのものの決着だけでなく、許七安がこれまで属してきた打更人という立場を捨てるかどうか、さらに元景帝との対立がどこまで進むのかが焦点になります。
大奉打更人 最終回のあらすじ
許七安が曹国公と闕永修を民衆の前へ連れ出す
許七安は曹国公と闕永修を連行して楚州事件の真相を明らかにしようとします。そこへ元景帝の命令を受けた者たちが現れ、許七安を捕らえようとしました。しかし楊硯や李玉春ら打更人がそれを阻みます。
李玉春は皇帝の命令だから従えばよいというものではなく、自分たちも大奉で暮らす民の一人として判断しなければならないと主張しました。さらに褚采薇や宋卿ら司天監の仲間も駆けつけました。
追及を受けた曹国公は自分だけでも助かろうとして、楚州で起きた虐殺には鎮北王と闕永修が関わっており、鄭興懐には罪がなかったと認めました。
許七安が曹国公と闕永修を処刑する
許七安は集まった民衆に楚州で何が起きたのかを語り、曹国公と闕永修の罪を明らかにします。許七安が求めていたのは鄭興懐が楚州虐殺の責任者として記録されることを防ぐことでした。
曹国公自身の証言によって鄭興懐の無実が明らかになると、許七安は曹国公と闕永修をその場で処刑。そして打更人の令牌を捨てて辞職するのでした。
元景帝との対決
処刑を終えた許七安の前に元景帝が現れました。ここで許七安と皇帝本人の対決になるかと思われました。ところが二人の決着がつく前に、許七安が光に包まれその場から消えてしまいます。そのため元景帝は許七安を捉える事はできませんでした。
許七安を消したは謎の黒衣の男でした。
許七安のいない世界
それから半年後、許七安は生きていました。
しかし叔父一家も打更人の仲間たちも、彼のことを覚えていません。臨安も覚えていませんが詩集を手にすると何か大切なものを失ったように感じます。立ち去る許七安を追いかけるものの、二人が言葉を交わすことはありませんでした。
朝廷では魏淵や朝臣たちが元景帝に楚州事件の責任を認めるよう求めました。その後、大奉と巫神教との戦いが始まり、北方へ出陣した魏淵が戦死してしまいます。
黒衣の男の正体は許七安の実父
許七安が自分を救った黒衣の男を訪ねると、その人物が実の父だと分かります。父は許七安が持つ力や大奉の国運、監正との関係について話すと自分が監正と対立していることも明かしました。
そのため父は天機そのものを覆い隠して監正の目から許七安を隠すしかなかったというのです。そして父の許平峰は許七安に問いかけした。
「知っているか。この大奉の国運は、本来、我々のものなのだ」と。
最後は現代へ
本編終了後には舞台が現代のゲーム会場に移ります。
現代のセールスマン・楊凌は「大奉打更人」という体験型推理ゲームに参加して許七安を演じいていたのでした。
目の前には「大奉打更人」と書かれたゲームの台本や大奉で登場した品を思わせるアイテムが置いてあります。
ゲームは終了し。最後にゲームの進行役が参加者に「国運は本来われわれのもの」という言葉の意味を問いかけました。
その進行役は監正にそっくりなのでした。
はたして許七安は「大奉打更人」というゲームの中で楊凌が演じていただけの人だったのか。大奉世界に存在した人だったのかは謎のままです。
大奉打更人 主要人物の結末
許七安
許七安は曹国公と闕永修を民衆の前で処刑し、鄭興懐が楚州虐殺の犯人ではなかったことを明らかにします。
その直後に打更人の令牌を捨てて官職を辞め、元景帝と直接対峙しました。しかし黒衣の男の術によってその場から消えたため、元景帝との争いには決着が付いていません。
半年後も許七安自身は生きていますが、周囲から彼に関する記憶が失われています。最後には黒衣の男が実父だと知らされ、自分の出生と大奉の国運に関わる新たな問題へ踏み込むことになります。
元景帝
元景帝は許七安が曹国公と闕永修を処刑したあと、自ら許七安の前に現れます。
許七安を取り囲んで処分しようとしますが、黒衣の男が介入したため目的を果たせませんでした。
その後、朝廷では魏淵をはじめとする多くの朝臣から楚州事件への責任を迫られます。最終回の時点で元景帝が失脚したわけではなく、許七安との対立も続いています。
曹国公
曹国公は許七安に追い詰められ、自分が助かるために楚州事件について証言します。
その中で鄭興懐には罪がなかったと認め、これまで鄭興懐に責任を負わせていた説明を自ら否定しました。
最終的には闕永修とともに民衆の前で許七安に処刑されます。
闕永修
闕永修は楚州事件に関わった人物として許七安に捕らえられ、曹国公とともに民衆の前へ連れ出されます。
曹国公の証言によって関与を改めて明らかにされ、その場で許七安に処刑されました。
鄭興懐
鄭興懐は最終回の時点ですでに死亡しています。
さらに死後、楚州で起きた虐殺の責任まで押し付けられていました。許七安は曹国公本人から鄭興懐に罪がなかったという証言を引き出し、民衆の前で事件の真相を告発します。
鄭興懐自身が報われることはありませんが、許七安は彼が虐殺の犯人として残される事態を覆しました。
魏淵
魏淵は許七安が曹国公たちを処刑する場面を見届けたあと、朝廷で元景帝に楚州事件への責任を迫ります。
その後、巫神教との戦いが始まると北方へ出陣し、戦いの中で死亡したことが語られました。
最終回では魏淵の最期そのものを長く描く構成にはなっておらず、許七安が姿を消した半年間に起きた重大な出来事として示されています。
臨安
臨安も半年後には許七安を覚えていません。
ただし許七安と過ごした記憶が何の痕跡も残さず消えた様子ではなく、自分が何か大切なものを忘れている感覚を抱いています。
詩集を手にしたことで許七安につながる何かを感じ取り、立ち去る彼を追いますが、二人が再会するところまでは描かれません。
黒衣の男
元景帝との対峙中に突然現れ、許七安を連れ去った黒衣の男は、許七安の実父でした。
父は許七安の力や大奉の国運について事情を知っており、監正とは対立する立場にあります。
ただし、父が何を目的として監正と争っているのか、許七安を今後どうしようとしているのかは、第40話の段階では詳しく説明されていません。
最終回の感想
皇帝は結局、何をしたかった?
最終回まで見て、いちばん引っかかったのは元景帝でした。
鎮北王が楚州で大量の民を犠牲にしたと分かっても処罰せず、それどころか事件そのものを揉み消そうとします。鄭興懐まで殺すし、それでも隠蔽を続けるので虐殺した弟を庇う身びいきな皇帝にしか見えません。
元景帝がかなり問題のある皇帝なのは確かです。でも原作では彼が鎮北王を庇うのは皇帝自身が抱えている秘密も関わっています。
原作では許七安も元景帝も鎮北王の計画を知っていたのではないかと疑い始めます。つまり許七安が突き当たるのは皇帝が弟を庇ったということよりさらに深刻な大奉という国の頂点そのものを信用できるのかという問題なんです。
でもドラマでは、その背景が説明されません。
そのため許七安が官職を捨てるときも身内を庇う皇帝に愛想を尽かしたように見えます。それだけでも辞める理由としては十分ですが、原作ではここからもっと大きな問題にぶちあたるのです。
そこを伏せたまま終わるので、元景帝の態度には最後まで納得できませんし楚州事件そのものも途中で説明を切られたように感じました。
前半に時間を使ったわりに終盤は急ぎすぎ
もう一つ気になったのが後半、とくに終盤の詰め込み方です。
前半から中盤では許家での騒動や許新年と王思慕、臨安とのやり取りなどにかなり時間を使っています。コメディーが多すぎます。
そのせいでストーリーが大きく動き始めてから急に時間が足りなくなってしまってます。作品の前半で時間をかけていたことを考えると、なぜ一番重要なところで急ぐのかとは思いました。
しかも最終回は許七安が曹国公たちを斬って官職を捨てたところでも終わりません。許平峰が現れて許七安が大奉の人々の記憶から消えるし、さらに半年後まで描かれます。
原作ではこれらの出来事が続けざまに起きるわけではないんですね。曹国公たちを斬った後にも物語は続きますし、魏淵が死ぬのももっと後です。許七安が人々の記憶から消えることもありません。みんなの記憶には残ったまま、許七安が独自に行動しています。
第一季を終わらせるために原作の複数の要素を組み合わせて独自の結末を作ったのでしょう。ただ、その結果として終盤だけ別作品のような速さになってしまいました。
最終回で伏線を作ってしまう
許七安が曹国公と闕永修を斬るところまでは一つの決着としてまあわかります。
鄭興懐の名誉が完全に回復したわけではありませんし、楚州で犠牲になった人々が報われたとも言えませんが、それでも許七安自身は皇帝の命令に逆らってでも責任のある者を斬るという選択をしました。
その結果として打更人を辞めした。ここまでなら、1シーズンの終わりとしては収まりはいいです。
ドラマを続けるつもりがあるのなら、許七安がそこから去って。その後の朝廷でのゴタゴタや、人々は彼はどうしているんだろう。と思い出す演出でも良かったはずです。
ところがドラマは、まるで続きはないといわんばかりに原作の最後の後半で起きる出来事まで一気に詰め込んでしまいました。
元景帝はいったい何を隠しているのか。許平峰は何者なのか。監正と何を争っているのか。なぜ許七安は人々の記憶から消えたのか。それらは曖昧なまま残ってます。
そのため、最終回直前なのに新しい問題が出てしまい、なんか収まりの悪い最後になってしまいました。
ゲームの設定は続編がなくても終われる保険?
さらに気になるのがドラマ版エンディングで追加されたゲーム会場の設定です。
もともと第1話では現代の楊凌が参加型推理ゲームを遊んでいる途中で許七安になります。そして最終回では許七安が大奉の人々の記憶から消えて、現代のゲーム会場に戻ります。
これだけみたら楊凌がゲームに参加して、途中はゲームの中の出来事。ゲームが終わったので、ドラマの舞台を現代に戻した。というだけに見えます。
でもゲームのラストでも、全ての謎は明かされていないし。劇中では「血屠三千里」の謎を解明しただけなんですね。
でもどうも皇帝はなにか隠している。根本的にはゲームも解決していないし、「血屠三千里」を解決するゲームにしては前半が無駄に長過ぎる。この結末は第2シーズンにつながる伏線とも考えられます。
なので。もし評判が悪くて続編が作れなかったらここで終り。続編が作られればその先を描ける。どちらに転んでもいいように曖昧にして残した。制作側からすればかなり都合のいい終わらせ方のように思います。
でもそれが面白いかどうかは別です。
大奉打更人2はあるの?
幸いにも第2シーズンの制作は決定しました。
早ければ2027年にも「大奉打更人2(第二季)」が中国で公開されるかも知れません。でもまだ具体的な進展はわかりません。
でも制作側もこれで終わらせるつもりではないらしい。許七安と元景帝の対立に決着がつくだろうし、許平峰の目的や監正との関係。もしかすると魏淵が死んだ詳しい経緯も描かれるかも知れません。そうあってほしいと思います。

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