季英英が南詔に連れてこられた益州の職人たちを守りながら南詔錦を完成させ、全員を故郷へ帰す約束を晟豊佑に認めさせるのでした。
顰児と桑十四郎の恋が実った一方で、于殊や諸葛鴻が命を落として喜んでばかりはいられない苦しい場面もありました。
蜀紅錦 37~39話の内容
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季英英が益州の職人たちの待遇を改善させ、南詔錦完成後は全員で故郷へ帰ると約束します。
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顰児と桑十四郎が結ばれ、楊静瀾は白晟と取引して桑十四郎とともに南詔を脱出します。
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季英英が偽の南詔錦で妨害者をあぶり出し、本物を完成させて益州の職人たちの帰郷を認めさせます。
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蜀紅錦 37話 不屈の精神
季英英と益州の職人たち
南詔の工房に入った季英英は、顰児、陳三郎、桑十四郎と再会します。王妃になる考えはなく、益州へ帰る意思を伝えますが、晟豊佑と約束した南詔錦だけは完成させるつもりでした。陳三郎は敵のために錦を織ることに反発して季英英を責めるのでした。
守衛長から職人を守る季英英
清平官配下の守衛長は老六を殴り、職人たちにも日常的に嫌がらせをしていました。季英英は晟豊佑の証文を見せて自分たちは捕虜ではなく王に招かれた職人だと主張します。
その後、中秋節を利用して守衛長を排除して白晟にも暴力や侮辱をやめて十分な食事を与えるよう求めました。
趙修縁が知った趙家の最期
牢では趙修縁が楊静瀾と会います。趙家の消息を尋ねた趙修縁は牛瑾によって一族が南詔との内通罪を着せられ、全員殺されたことを知らされました。
一方の白晟は楊静瀾の食事に薬を入れて趙修縁にも同様の薬を使っています。
季英英は職人たちに南詔錦を完成させた後は全員で故郷へ帰る。そのためにも季英英が職人たちの待遇を改善させるので自分を信じてほしいと訴えます。職人たちはその言葉を受け入れるのでした。
趙修縁は自業自得だけど、趙家には気の毒
趙修縁の家族が全員殺されたと聞かされた場面はさすがに気の毒でした。
これまでの趙修縁は季英英への執着も強く白晟に協力して楊静瀾から情報を得ようとしているので、あまり同情できる人物ではありませんでした。唐や益州から見れば、南詔側の白晟に協力している時点でかなり問題があります。
それでも、趙修縁本人の行動を理由に趙家の一族まで皆殺しにされるのは酷すぎます。しかも牛瑾は趙家に南詔との内通罪を着せて処刑しています。
さらに趙修縁自身も白晟から薬を使われていました。自分から白晟に近づいた面はあるものの、結局は牛瑾にも白晟にも利用されてしまってます。
これまで自分の都合を優先してきた趙修縁ですが、第37話では初めてここまでされるのは気の毒だと思えるました。
蜀紅錦 38話 中秋節
中秋節に結ばれた顰児と桑十四郎
季英英は益州の職人たちに故郷へ帰れなくても同じ月を見ている家族へ思いを託そうと呼びかけます。桑十四郎たちは月餅を作り中秋節を祝いました。その夜、顰児は桑十四郎に告白。二人は互いの気持ちを確認しあうのでした。
楊静瀾が白晟へ条件を出す
牢では薬の影響で楊静瀾が激しい苦痛に襲われます。
一方の白晟は国境で起きようとしている争いへの関わりを疑われ窮地に陥っていました。楊静瀾は内乱鎮圧に協力すると申し出るかわりに、桑十四郎を連れて南詔を出ることを要求します。
さらに季英英との面会と一年間は彼女に手を出さないという約束も白晟に認めさせました。
牛瑾が于殊を殺害
益州では牛瑾が大量の貢錦を要求。于殊が交渉して数量は減らされたものの、于殊自身は牛瑾に殺されてしまいます。
南詔では趙修縁が季英英へ共同で錦を織ろうと提案しました。そのころ楊静瀾と桑十四郎は南詔を離れて途中で二人を助けに来た楊静林と合流します。
ますますひどくなる牛瑾の横暴
牛瑾の横暴が止まらなくなってきましたね。大量の貢錦を要求するだけなら、まだ権力を利用して利益を得ようとしているだけとも思えます。でも于殊が交渉に行くと、要求量を減らしたうえで于殊本人を殺しました。さらに趙家には南詔との内通罪を着せて一族を皆殺しにしています。
ここまで来ると牛瑾が欲しいのは蜀錦だけではなさそうです。牛瑾の横暴を見ていると、まるで益州の王になったつもりなのではないかと思えてきます。
でも唐末という時代を考えると、まったくデタラメともいえない描写なんですよね。唐末期の有力な節度使は軍事や地域の政治にも強い影響力を持ち、朝廷が簡単には命令できない存在になることもありました。実質的には自分の軍隊と支配地域を持つ地方政権に近い節度使もいます。
牛瑾もその権力を利用して大量の貢錦を要求して于殊を殺し、趙家を滅ぼしました。すでに益州を自分の領地として扱う支配者そのものです。
蜀紅錦 39話 南詔錦
季英英が考えた偽の南詔錦
南詔錦の完成期限が迫る中、季英英は趙修縁に本物と偽物の糸を混ぜた錦を作る案を話します。その会話を守衛長が盗み聞きしました。
一方、長安へ戻った楊静瀾と桑十四郎は皇太子に拝謁します。皇太子は楊静瀾を迎えて益州も唐の領土なのだから見捨てることはないと語りました。
南詔錦を破る晟豊沢(白晟)
季英英は完成した南詔錦を晟豊沢(白晟)へ渡します。しかし季英英への執着を強める晟豊沢は錦を引き裂き織工営を焼いても構わないとまで言い出しました。
そこへ晟豊佑と杜彦が現れます。杜彦は盗み聞きした内容をもとに季英英たちが偽物を作っていたと告発しました。
本物の南詔錦が登場
すると季英英は別に用意していた南詔錦を取り出します。最初の錦は妨害者を誘い出すための囮でした。
本物の完成が確認されると季英英は約束どおり職人たちを帰すよう要求します。晟豊佑は高い給金で引き留めようとしますが皆の意思は変わりません。
趙修縁が自分だけ南詔へ残ると申し出たので益州の職人たち全員の帰郷が認められました。
そのころ益州では、牛瑾に殺された諸葛鴻の遺体を楊静瀾が取り戻します。楊静瀾は諸葛鴻が残した牛瑾の情報を見つけ、友を失った悲しみに沈むのでした。
白晟が残念な存在になりつつある
白晟(晟豊沢)のダメっぷりが一気に加速したように感じました。
これまでの白晟は季英英への執着はあっても南詔の利益も考えながら策を使う人物でした。敵ではあるけど、なかなか侮れない相手だったと思います。
ところが今回は季英英たちが完成させた南詔錦を自分で破り、さらに織工営まで焼いてしまえばいいと言い出します。しかも清平官の仕業にすればいいという発言まで出ました。
南詔錦を完成させるの南詔にとって重要な目的だったはずです。それを季英英への執着のために自分から壊そうとするのは!これまでの計算高い白晟はどこいったのでしょうか。
国の利益のために自分の才能を使う人物だと思っていたのに、一人の女性への執着で国の利益まで損なおうとするとは少し残念です。
趙修縁から「本当に愛しているなら、相手が幸せに暮らせることを願うはずだ」と言われる場面も象徴的でした。以前なら白晟のほうが趙修縁より上手に見えたのに、今では逆に諭される側です。
白晟って、こんな人でしたかねぇ。敵役としてかなり面白い人物だっただけに、この変化はちょっとがっかりしました。
主な登場人物と結果
- 季英英:益州の織物職人
白王妃になることを拒否して故郷へ帰る意思を貫きます。職人たちへの暴力や粗末な待遇をやめさせ、最後は本物の南詔錦を完成させて仲間たちの帰郷を勝ち取ります。 - 楊静瀾:楊家の三男・錦官
白晟に薬を盛られながらも内乱鎮圧への協力を条件に桑十四郎との脱出を認めさせます。長安へ戻った後は皇太子に拝謁し、益州を救うため再び動き始めます。 - 趙修縁:趙家の公子・織物職人
趙家が内通の罪を着せられて皆殺しにされた事実を知ります。季英英と南詔錦を作り、最後は自分だけ南詔に残ることで益州の職人たちを帰郷させます。 - 顰児:季英英と行動する女性職人
中秋節の夜に桑十四郎へ気持ちを伝え、互いに想い合っていたことを確かめます。 - 桑十四郎:益州の職人
顰児と想いを確かめ合った後、楊静瀾とともに南詔を離れ、途中で楊静林と合流します。 - 白晟(晟豊沢):南詔の白王
南詔の商人・白晟として益州へ入り込んでいた南詔の皇族。蜀錦の技術と季英英を手に入れようとしてきました。南詔では楊静瀾と趙修縁に薬を使い、季英英への執着もさらに強めますが、楊静瀾から内乱鎮圧への協力を持ちかけられ、桑十四郎の出国と季英英に一年間手を出さないことを認めます。 - 晟豊佑:南詔王
季英英に南詔錦の制作を任せます。完成後も高い給金で職人たちを引き留めようとしますが、最終的には約束を守って帰郷を認めます。 - 牛瑾:益州で権力を振るう人物
趙家に南詔との内通罪を着せ、一族を死に追いやります。さらに大量の貢錦を要求し、交渉した于殊まで殺害します。
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